クインテット! 1 / 越後屋鉄舟

クインテット! 1 (GA文庫)

クインテット! 1 (GA文庫)

 勢いで読める! コレほどまでに勢い良く眼球が書面を滑るのは気分がいい。超絶賛!
 バイタルが数秒いや、数行ごとに激しく上下し笑いが止まらないっつうか、 過呼吸、横隔膜が痙攣を起こしかねない。
 何か飲みながら読むと間違いなく噴き、電車内では読めない・・・よくある惹句を引用するとこうなる。
 

 電車内なのに、気にも留めず思わず泣き笑ってました。


 そんな感じで、激しい会話の割には地の文や描写は細かくて、その場面をどこか冷めた感覚で読めて把握しやすい。会話の激しさとの対比が素晴らしくスラスラとページをめくってしまう。

 いたるところに小ネタが満載で、伏せ字入れなく大丈夫かってぐらいにあるし、キャラクタたちの個性も際立ちすぎるのだが、それを気にならないほど、話の流れというか対話が面白い。順応性も高すぎて、本人たち自分の立場(設定)を2,3巻ごろには忘れていそうだ。
 色々と分からない事だらけなドタバタホームコメディだが、悪の秘密結社や大企業やヤクザ屋さん、ぶっ飛んだ学園生活、「5人の少女」とか出てくるあたり、紫の人(父・楽太郎)が「君たちは選ばれた5人の少女だ」といって戦隊モノになったら、それはそれで面白すぎて怖い。


 しっかし、前作の花守に切ないラブストーリーを描いたあの人は一体何処に?
 今作は、オールギャグ・・・センセイ何があったの?と思ってしまう。
 ファーストインプレッションがこのノリだから、2巻はテンションが下がりそうで結構不安を感じるけど期待したい。