スプラウト5 / 南波あつこ

 下宿人たちと一つ屋根の下、下宿人たちの様々な事情と大家の娘・実紅の店子・草平への切ない片思いが同居する青春ラブストーリー。

 近づこうとしては、そっと離れる。
 遠慮がちに進む2人の関係はーー?

 表情の描き方がイイ。俯いた表情、思い詰めた表情、沈んだ表情、悟られたくない・・・作り笑い。好きなのに、想い人には彼女がいて・・・同じ屋根の下にいて毎日顔を合わせる。朝も昼も、夜もーー好きなのに、どうしたらいいのかわからない・・・そんな実紅を見守るお話。

 第20回「秋風」148P1コマ目に写る実紅の表情は、これまでの押し殺した想いが表に出てこない純粋な笑顔で目に留まった。


 ・・・・・・ヲイ、1〜4巻の感想はどうした?! といわれようが5巻から。メンドイからというか1巻以降は殆ど実紅の切ない想いと下宿人の事情とかで動かないため、1巻と5巻・・・や、5巻からでも読める。
 むしろ、5巻読んでから1巻から詠むとこれまでの恋偲ぶ実紅を知り、愛らしさや切なさが倍増するかもしれん。